PIC18F26K22を搭載したArduino UNOに準じた形状のマイコンボード(組み立て済)です。
USBインターフェースが組み込まれており、PCとUSBで接続できます。
PICSYS18-UNO5-R1 (組立済)
PICSYS18-UNO5の特徴を以下に示します。
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PICSYS18-UNO5のプログラムの開発の統合開発環境としては、マイクロチップ社のMPLAB X IDEを利用します。
また、コンパイラとしては、8ビットのPICチップ用のXC8を利用します。XC8は、最適化機能が強化された有償版のほかに、最適化機能に制限があるものの無償で利用できるFree版があります。Free版は、コンパイルされたプログラムの性能や容量が有償版に比べると劣るものの、ホビー用途ではほとんどの用途に十分活用できます。
この文書の作成時点では、MPLAB® X IDE は v4.15、MPLAB® XC8 Compiler は v1.45 となっています。
PICSYS18-UNO5は、マイクロチップ社のアプリケーションノートAN1310で紹介されているシリアルブートローダーを使用して、USB接続でプログラムを書きこむことができます。
AN1310に関する資料やソースコード等は、下記のリンクから取得してください。
AN1310に基づき、PICSYS18-UNO5のPIC18F26K22用に作成したブートローダーファームウェアとそのソースコード、サンプルプログラムのパッケージを以下のリンクで提供しています。
上記のパッケージにはPICSYS18-UNO5のPIC18F26K22のブートローダーファームウェアのソースファイルを含むプロジェクトが格納されています。ファームウェアを変更したい場合には、そのプロジェクトを変更して再ビルドすることにより、目的に応じたブートローダーのファームウェアを再構成できます。
また、パッケージにはPIC18F26K22のブートローダーファームウェアのHEXファイルも格納されているので、何らかの理由でファームウエアが壊れた場合には、PicKit3などを利用してPIC18F26K22に書き込んでファームウェアを修復することができます。
ブートローダーでPICSYS18-UNO5に書き込むプログラム例として、D13に繋がれたLEDを点滅させるプログラムを示します。
MPLAB X IDEでXC8のプロジェクトを作成し、ソースファイルとして、下記のサンプルプログラムを入力します。
なお、このサンプルプログラムのプロジェクトは、前述のPICSYS18-UNO5用のファームウェアパッケージに含まれています。
#include <xc.h> #define _XTAL_FREQ 64000000 #if defined(__18F46K22) #define D13_MODE TRISDbits.TRISD0 #define D13_IO LATDbits.LATD0 #elif defined(__18F26K22) #define D13_MODE TRISBbits.TRISB1 #define D13_IO LATBbits.LATB1 #endif void initMCU(void) ; void setup(void) ; void loop(void) ; void main(void) { initMCU() ; setup() ; while (1) loop() ; } void initMCU() { OSCCON |= 0x70 ; // 16MHz OSCTUNEbits.PLLEN = 1; // X4 PLL } void delay(int ms) { for (int i = 0; i < ms; i++) __delay_ms(1) ; } void setup() { D13_MODE = 0 ; } void loop() { D13_IO = !D13_IO ; delay(100) ; }
プログラムをAN1310に示されているブートローダーでPICSYS18-UNO5に書き込めるようにするために、プロジェクトに以下の設定を行います。
Project Properties ダイアログを開いて下記の設定を行います。
プロジェクトのリンカー設定
プロジェクトプロパティの設定ができたら、ビルドを実行して実行プログラムの生成を行います。
実行プログラムを生成できたら、PICSYS18-UNO5がPCにUSBで接続されていることを確認し、AN1310のソースパッケージに含まれる下記のブートローダーアプリをPC上で起動します。
ブートローダーアプリを起動したら、[Program] メニューから[Settings...] を選択し、下記のダイアログを開きます。
PCのブートローダーアプリの設定画面
ブートローダーアプリの設定
以下の順でブートローダーアプリのアイコンをクリックし、プログラムをPICSYS18-UNO5に書き込んで実行することができます。
PCのブートローダーアプリ
PICSYS18-UNO5-R1の回路図を示します。
PICSYS18-UNO5-R1の回路図